お金が貯まらない人は「使っていい額の線」を先に引けば自然とお金が残る!二宮尊徳の対策を紹介
毎月、貯金をしようと思っているのに、気づけば口座の残りはいつもぎりぎり。
大きな買い物をしたわけでもないのに、なぜかお金が貯まらない。
そんなふうに、お金が貯まらない自分に悩むことはありませんか?
お金が貯まらない人は、収入の中に「使っていい額の線」を先に引くことで、自然とお金が残るようになります。
なぜなら、お金が貯まらない多くの場合、使ったあとに残った分を貯めようとしていて、残る分がほとんどないから。
実はこの考え方、江戸時代の終わりに、多くの村の暮らしを立て直した二宮尊徳が、「分度(ぶんど)」と呼んで教えていたもの。
尊徳は、お風呂の湯船のたとえを使って、暮らしの線を引くことの大切さを語っていました。
その言葉が、お金が貯まらない毎日から抜け出すための大きなヒントになります。
この記事を読むとわかること
- お金が貯まらない人に共通する、お金の流れ
- 二宮尊徳が湯船のたとえで語った「分度」という考え方
- 収入の中に「使っていい額の線」を引いて、自然とお金を残す方法
この記事を読めば、我慢ばかりの節約をしなくても、少しずつお金が残る暮らしに変えられるようになります。
お金が貯まらないのは、使ったあとの残りを貯めようとしているから

お金が貯まらないと悩むのは、それだけ将来の暮らしを真剣に考えているからです。
貯めたいという気持ちがあるからこそ、貯まらないことが気になるのです。
ただ、お金が貯まらない原因は、収入の少なさだけではありません。
多くの場合、「使ったあとに残った分を貯めよう」という順番になっていることが、お金を残りにくくしているのです。
ここでは、お金が貯まらない人に共通する、お金の流れを見ていきます。
「残ったら貯める」では、ほとんど残らない
お金が貯まらないときの、1か月のお金の流れを振り返ってみます。
・給料が入ると、まず生活費や欲しいものに使う
・月の終わりに、残った分を貯金に回そうとする
・でも、月の終わりには、ほとんど残っていない
使う分を先に決めずにいると、お金は使える分だけ使われていきます。
「残ったら貯める」という順番では、残る分がほとんど生まれないのです。
自分の「使っていい額」がわかっていない
お金が貯まらない人の多くは、自分が1か月に使っていい額を、はっきりとは決めていません。
・食費に月いくら使っているか、だいたいでしかわからない
・使っていいお金と、残しておくお金の区別がない
・収入が増えると、そのぶん使うお金も増えてしまう
使っていい額の線がないと、どこまで使っていいのかがわかりません。
線がないまま使っていると、収入がいくらあっても、お金は残らないのです。
では、お金を残すには、どうすればいいのか。
そのヒントを、江戸時代の終わりに生きた二宮尊徳が、湯船のたとえで語り残しています。
二宮尊徳に学ぶ|暮らしの線を守れば、お金は自然と余ってくる

二宮尊徳(金次郎)は、江戸時代の終わりに生きた農政家です。
貧しい農家に生まれながら、自分の家を立て直し、その後は多くの村や藩の暮らしを立て直しました。
尊徳が村や家を立て直すときに、何より大切にしたのが「分度」です。
分度とは、自分の収入に合わせて、暮らしの線を引くこと。
その考え方を、尊徳は弟子たちに、身近なたとえで語っていました。
ここでは、尊徳が『二宮翁夜話』で語った、分度についての話を紹介します。
湯船が浅いのではなく、かがまないから湯が肩に届かない
ある年の正月、尊徳は温泉の湯船につかりながら、一緒に入っていた弟子の兄にこう語りました(『二宮翁夜話』巻之一)。
世の中の豊かな人たちが、足ることを知らずに「足りない、足りない」と言うのは、大人が湯船の中で立ったまま、「この湯船は浅い、膝にも届かない」と文句を言っているようなものだ。
湯船が浅いのではない。
かがまないのが間違っているのだ。
その間違いに気づいてかがめば、湯はたちまち肩まで満ちて、十分になる、と。
「分度を守らば、有余おのづから有て」
尊徳は、湯船のたとえに続けて、こう語っています。
> 分限を守らざれば、千万石といへども不足なり。一度過分の誤を悟りて分度を守らば、有余おのづから有て、人を救ふに余あらん。
自分の分に合った暮らしを守らなければ、どれほど大きな収入があっても足りない。
分を越えていた誤りに気づき、分度を守れば、余りは自然と生まれ、人を助けるほどの余裕さえできる、という意味です。
お金が貯まらないのは、収入が少ないからとは限りません。
暮らしの線を引かずに、収入いっぱいまで使ってしまうことが原因なのです。
ここからは、尊徳の「分度」の考え方を、お金が貯まらないときに使える手順にして紹介していきます。
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お金が貯まらない人は「使っていい額の線」を先に引けば自然とお金が残る

お金を残すために必要なのは、我慢を重ねて、ぎりぎりまで節約することではありません。
収入の中に、「使っていい額の線」を先に引いておくことです。
線を先に引いておけば、その内側で暮らすだけで、線の外側のお金は自然と残っていきます。
それでは、4つの手順に分けて紹介します。
手順1:1か月の手取りの収入を確かめる
まず、1か月に入ってくる手取りの収入を確かめます。
・給料の明細を見て、手取りの額を書き出す
・ボーナスなど、毎月ではない収入は別にしておく
・副業などの収入があれば、それも書き出す
尊徳の分度は、まず自分の収入をはっきり知ることから始まります。
入ってくる額がわからなければ、線を引くこともできません。
手順2:手取りの中に「使っていい額の線」を引く
次に、手取りの中に、1か月に使っていい額の線を引きます。
・手取りの1割を、先に「残す分」と決める
・残りの9割を、「使っていい額」とする
・最初は1割が難しければ、5分(5パーセント)から始めてもいい
尊徳は、湯船ではかがむことを「ちょうどよい暮らし」と考えていました。
収入いっぱいに立ち上がるのではなく、少しかがんだところに線を引くのです。
手順3:給料が入ったら、残す分を先に分けておく
給料が入ったら、すぐに「残す分」を別の口座に移します。
・給料日の翌日に、残す分を移す日と決めておく
・銀行の自動の積み立てを使う
・残す分の口座のカードは、ふだん持ち歩かない
先に分けておけば、残す分には手をつけずにすみます。
「残ったら貯める」から「先に残してから使う」に、順番を変えるのです。
手順4:使っていい額の中で、自由に使う
残す分を分けたら、使っていい額の中では、自由に使ってかまいません。
・食費や日用品は、使っていい額の中でまかなう
・使っていい額の中なら、好きなことにお金を使っても後ろめたく思わない
・月の途中で足りなくなりそうなら、翌月の線を引き直す
線の内側で暮らしていれば、使うことに罪悪感を持つ必要はありません。
尊徳の言うとおり、分度を守れば、余りは自然と生まれてくるのです。
残したお金をどう考えるか、二宮尊徳のもう1つの教え

使っていい額の線を引いて、お金が少しずつ残り始めると、残したお金の意味も考えたくなるかもしれません。
尊徳は、残したお金を何のために使うのかについても語っています。
『二宮翁夜話』には、分度を守って生まれた余りを、どう使うべきかについての話があります。
ここでは、残したお金についての、尊徳の考え方を紹介します。
「分限の内を省て有余を生じ、他に譲り向来に譲るべし」
尊徳は、人の暮らし方について、こう語っています(『二宮翁夜話』巻之一)。
> 分限の内を省て有余を生じ、他に譲り向来に譲るべし。是を人道といふ。
自分の分の内側で、むだを省いて余りを生み出し、それを人に譲り、また先の未来に譲るべきだ。
これが人の道だ、という意味です。
尊徳の言う「向来に譲る」とは、今の自分が残したものを、未来の自分や家族に渡すことです。
残したお金は、我慢の結果ではなく、未来の自分への贈りものなのです。
そう考えれば、毎月の「残す分」も、つらい節約ではなく、未来の自分を助ける楽しみに変わっていきます。
まとめ:お金が貯まらない人は「使っていい額の線」を先に引いてみよう!

最後に、この記事のポイントをまとめます。
お金が貯まらないのは、使ったあとの残りを貯めようとしているから
「残ったら貯める」という順番では、残る分がほとんど生まれません。
使っていい額の線がないと、収入がいくらあっても、お金は残らないのです。
二宮尊徳は「分度を守れば、余りは自然と生まれる」と教えた
湯船が浅いのではなく、かがまないから湯が肩に届かない。
分に合った暮らしの線を守れば、余りは自然と生まれる、と尊徳は語りました。
手取りを確かめ、使っていい額の線を引き、残す分を先に分ける
1か月の手取りの収入を確かめる。
手取りの中に、使っていい額の線を引く。
給料が入ったら、残す分を先に分けておく。
使っていい額の中で、自由に使う。
お金が貯まらないのは、あなたのせいではなく、お金の流れの順番のせいかもしれません。
あなたが、無理のない線を引いて、少しずつお金が残る暮らしを手に入れられることを、心から応援しています。
同じようにお金に悩むときに役立つ記事です。


『二宮翁夜話』を読んでみたいあなたへ
この記事で紹介した言葉は、二宮尊徳の教えを弟子の福住正兄が書き留めた『二宮翁夜話』に収められています。
原文で読める1冊と、今の言葉に訳した1冊があります。
参考文献
- 福住正兄『二宮翁夜話』巻之一 第4話・第38話(原文の確認:二宮尊徳『二宮翁夜話』巻之一〜巻之五 http://sybrma.sakura.ne.jp/31ninomiyaouyawa.html)
