向いてない仕事を続けるか迷ったとき「期限を決めてやりきる」ことで判断できる!孔子の対策を紹介
この仕事、自分には向いていないのかもしれない。
うまくできない日が続くたびにそう思い、このまま続けていいのか迷ってしまう。
そんなふうに、向いていない仕事を続けるべきか、答えが出せずにいることはありませんか?
向いてない仕事を続けるか迷ったときは、「期限を決めてやりきる」ことで、続けるべきかどうかを判断できます。
なぜなら、「向いていない」という気持ちの中には、本当に向いていないものと、まだ慣れていないだけのものが混ざっているから。
実はこの考え方、約2500年前の中国の古典『論語』に書かれているもの。
孔子は、「自分には力が足りない」と言う弟子に、「お前は自分で線を引いているだけだ」と答えていました。
その言葉が、向いていないと迷うときに、自分の本当の気持ちを確かめる大きなヒントになります。
この記事を読むとわかること
- 「仕事が向いていない」と感じる気持ちの正体
- 『論語』に書かれた、孔子と弟子の「力が足りない」をめぐるやりとり
- 期限を決めてやりきり、続けるかどうかを判断する方法
この記事を読めば、向いていないかもしれないという迷いに、自分で納得できる答えを出せるようになります。
仕事が向いていないと感じる気持ちには「本当に向いていない」と「まだ慣れていない」が混ざっている

仕事がうまくいかないと、「自分には向いていない」と考えてしまいます。
でも、その気持ちがいつも正しいとは限りません。
向いていないと感じる気持ちの中には、本当に向いていないものと、まだ慣れていないだけのものが混ざっています。
この2つを分けないまま判断しようとするから、迷いが長引いてしまうのです。
ここでは、向いていないと感じる気持ちの正体を見ていきます。
うまくいかない時期は、誰でも「向いていない」と感じやすい
新しい仕事や、新しい役割を任されたばかりの頃は、うまくいかないのが当たり前です。
・周りの人のように、手早く仕事が進められない
・同じミスを、何度も繰り返してしまう
・何をすれば正解なのか、わからない
こうした時期が続くと、「自分には向いていない」と感じやすくなります。
ただ、それは向いていないのではなく、まだ慣れていないだけ、ということも少なくありません。
迷ったまま続けると、どちらにも本気になれない
向いていないかもしれないと迷ったまま続けていると、困ったことが起きます。
・どうせ向いていないから、と本気で取り組めない
・本気で取り組まないから、なかなか上達しない
・上達しないから、ますます向いていないと感じる
迷いがあるうちは、続けることにも、辞めることにも本気になれません。
本当に向いていないのかどうかも、確かめられないままになってしまうのです。
では、向いているかどうかを、どう確かめればいいのか。
そのヒントが、約2500年前の『論語』の、孔子と弟子のやりとりの中にあります。
論語に学ぶ|孔子は「力が足りない」と言う弟子に「自分で線を引いているだけだ」と答えた

『論語』は、約2500年前の中国の思想家・孔子と、その弟子たちの言葉をまとめた本です。
その中に、「自分には力が足りない」と弱音を吐いた弟子に、孔子が答えた場面があります。
向いていないと迷う今の私たちにも、そのまま当てはまるやりとりです。
ここでは、孔子と弟子のやりとりと、続けることについての孔子の言葉を紹介します。
「力足らざる者は中道にして廃す。今女は画れり」
孔子の弟子・冉求は、ある日こう言いました(雍也篇)。
> 子の道を説ばざるに非ず、力足らざるなり。
先生の教えが好きではないわけではありません。
ただ、私には力が足りないのです、という意味です。
それに対して、孔子はこう答えました。
> 力足らざる者は、中道にして廃す。今女は画れり。
本当に力が足りない者は、やってみて、途中で力尽きて倒れるものだ。
今のお前は、やる前から自分で線を引いているだけだ、という意味です。
「力が足りない」かどうかは、全力でやってみて、初めてわかること。
やる前から決めつけるのは、力が足りないのではなく、自分で自分の限界を決めているだけだ、と孔子は言ったのです。
「山を為るが如し。止むは吾が止むなり」
孔子は、続けることについて、こうも語っています(子罕篇)。
> 譬えば山を為るが如し。未だ一簣を成さずして、止むは吾が止むなり。
土を運んで山を築くとき、あと一もっこの土で完成というところでやめてしまっても、やめたのは自分自身だ、という意味です。
やめるか続けるかを決めているのは、ほかの誰でもなく自分。
だからこそ、やめるにしても、自分で納得して決めることが大切なのです。
ここからは、孔子の言葉を、向いていない仕事を続けるかどうかを判断する手順にして紹介していきます。
スポンサーリンク
向いてない仕事を続けるか迷ったとき「期限を決めてやりきる」ことで判断できる

向いているかどうかを確かめるために必要なのは、迷いながらだらだら続けることではありません。
期限を決めて、その間は全力でやりきってみることです。
全力でやってみれば、本当に向いていないのか、まだ慣れていないだけなのかが、はっきりします。
それでは、4つの手順に分けて紹介します。
手順1:向いていないと感じる理由を書き出す
まず、なぜ向いていないと感じるのかを書き出します。
・覚えることが多くて、ついていけない
・人と話す場面が多く、疲れてしまう
・数字を扱う作業が、どうしても苦手
書き出したら、1つずつ「時間がたてば慣れそうか」「どれだけ時間がたっても変わらなそうか」を考えます。
慣れで解決しそうなものは、まだ慣れていないだけの可能性があります。
手順2:期限を決める
次に、「ここまでは全力でやってみる」という期限を決めます。
・3か月後まで
・今のプロジェクトが終わるまで
・半年後の面談まで
期限は、長すぎず短すぎない長さにします。
期限があることで、「いつまで続ければいいのか」という不安が消え、目の前の仕事に集中しやすくなります。
手順3:期限までは「向いていない」を封印して、全力でやりきる
期限までは、「向いていないかも」という考えをいったん横に置きます。
・わからないことは、その日のうちに人に聞く
・苦手な作業ほど、先に手をつける
・できるようになったことを、毎日1つメモする
孔子の言う「中道にして廃す」とは、全力でやってみて、それでも力尽きることです。
線を引かずに全力でやってみて、初めて本当の答えが見えてきます。
手順4:期限が来たら、続けるかどうかを判断する
期限が来たら、全力でやった結果を振り返って判断します。
・できることが増え、苦手が少しずつ減っている → まだ慣れていなかっただけ。続ける価値がある
・全力でやっても、苦しさがまったく変わらない → 本当に向いていない可能性が高い。道を変えることも考える
全力でやったうえで出した答えなら、続けるにしても、辞めるにしても、自分で納得できるはずです。
判断したあとに迷わないための、孔子のもう1つの考え方

期限を決めてやりきり、答えを出しても、あとから「本当にこれでよかったのか」と迷うことがあります。
そんなときは、自分が出した答えをどう受け止めるかが大切です。
孔子は、山を築くたとえの続きで、もう1つ大切なことを語っています。
ここでは、自分の選んだ道を信じて進むための考え方を紹介します。
一もっこでも土を運べば、それは自分が進んだ一歩
孔子は、山を築くたとえに続けて、こう語っています(子罕篇)。
> 譬えば地を平らかにするが如し。一簣を覆すと雖も、進むは吾が往くなり。
土地を平らにするとき、まだ一もっこの土をあけただけでも、進んだのは自分自身だ、という意味です。
続けると決めたなら、今日の小さな一歩も、確かに自分が進んだ一歩。
辞めて新しい道を選んだなら、新しい道での最初の一歩も、確かに自分が進んだ一歩です。
どちらの道を選んでも、進むのは自分自身。
自分で決めて進んだ一歩は、どれも無駄にはならないのです。
まとめ:向いてない仕事を続けるか迷ったら「期限を決めてやりきる」を試してみよう!

最後に、この記事のポイントをまとめます。
向いていないと感じる気持ちには「本当に向いていない」と「まだ慣れていない」が混ざっている
うまくいかない時期は、誰でも向いていないと感じやすいものです。
迷ったまま続けると、どちらにも本気になれず、答えが出ないままになってしまいます。
孔子は「力が足りない」と言う弟子に「自分で線を引いているだけだ」と答えた
本当に力が足りないかどうかは、全力でやってみて初めてわかること。
やめるか続けるかを決めているのも、自分自身です。
理由を書き出し、期限を決め、期限までは全力でやりきってから判断する
向いていないと感じる理由を書き出す。
期限を決める。
期限までは全力でやりきる。
期限が来たら、結果を振り返って判断する。
全力でやったうえで出した答えなら、どちらの道を選んでも、自分で納得して進めます。
あなたが、迷いから抜け出して、自分の選んだ道を胸を張って進めることを、心から応援しています。
同じように仕事に悩むときに役立つ記事です。


『論語』を読んでみたいあなたへ
この記事で紹介した言葉は、どれも『論語』に収められています。
全文を訳した、訳者の違う2冊があります。
参考文献
- 『論語』雍也篇「冉求曰:非不說子之道,力不足也。子曰:力不足者,中道而廢;今女畫」、子罕篇「譬如爲山,未成一簣,止,吾止也。譬如平地,雖覆一簣,進,吾往也」(原文:Wikisource「論語(漢文叢書)」https://ja.wikisource.org/wiki/論語_(漢文叢書))
