50代で仕事を辞めたいとき「これから果たしたい役割」を書けば進む道が見えてくる!孔子の対策を紹介
50代になって、今の仕事をこのまま続けていいのかと考えるようになった。
役職を外れたり、若い人に仕事を任せるようになったりして、自分の居場所が少しずつ小さくなっていく気がする。
そんなふうに、50代で仕事を辞めたいと思うことはありませんか?
50代で仕事を辞めたいときは、残りの仕事人生で「これから果たしたい役割」を書き出すことで、進む道が見えてきます。
なぜなら、50代の「辞めたい」の多くは、仕事がつらいというより、自分の役割が見えなくなっていることから生まれているから。
実はこの考え方、約2500年前の中国の古典『論語』に書かれているもの。
孔子は、自分の人生を振り返って、「五十にして天命を知る」と語っていました。
その言葉が、50代からの働き方を決めるための大きなヒントになります。
この記事を読むとわかること
- 50代で仕事を辞めたいと思うようになる理由
- 『論語』に書かれた「五十にして天命を知る」の意味
- 「これから果たしたい役割」を書き出して、進む道を見つける方法
この記事を読めば、50代からの働き方を、自分の言葉で決められるようになります。
50代で仕事を辞めたいと思うのは、自分の役割が見えなくなっているから

50代で仕事を辞めたいと思うのは、長く働いてきた人なら、誰にでも起こりうることです。
30年近く走り続けてきたのですから、立ち止まって考えたくなるのは自然なことです。
ただ、50代の「辞めたい」は、若い頃の「辞めたい」とは少し違います。
仕事そのものがつらいというより、「自分は今、何のためにここにいるのか」が見えなくなっていることが多いのです。
ここでは、50代で仕事を辞めたいと思うようになる理由を見ていきます。
これまでの役割が、少しずつ手を離れていく
50代になると、職場での立場が変わり始めます。
・役職を後輩に譲ることになった
・現場の仕事を、若い人に任せるようになった
・新しい仕事を、任されることが減った
これまで自分を支えてきた役割が、少しずつ手を離れていきます。
役割が減ると、自分が必要とされていないように感じてしまうのです。
残りの年月を数えて、「このままでいいのか」と考える
50代は、仕事人生の残りの年月が、はっきり見えてくる時期でもあります。
・定年まで、あと何年かを数えるようになった
・このまま定年を迎えて、悔いは残らないだろうかと考える
・体が動くうちに、やっておきたいことがある気がする
残りの年月が見えるからこそ、「このままでいいのか」という問いが大きくなります。
辞めたいという気持ちの奥には、残りの年月を大切に使いたいという思いがあるのです。
では、50代からの働き方を、どう考えればいいのか。
そのヒントが、約2500年前の『論語』の、孔子の言葉の中にあります。
論語に学ぶ|「五十にして天命を知る」は、自分の役割がわかったということ

『論語』は、約2500年前の中国の思想家・孔子と、その弟子たちの言葉をまとめた本です。
その中に、孔子が自分の人生を振り返って語った、有名な言葉があります。
50歳を「知命(ちめい)」と呼ぶのは、この言葉がもとになっています。
ここでは、孔子の「五十にして天命を知る」という言葉を紹介します。
「五十にして天命を知る」
孔子は、自分の歩みをこう語っています(為政篇)。
> 吾れ十有五にして学に志し、三十にして立ち、四十にして惑わず、五十にして天命を知る。
今の言葉にすると、こういう意味です。
私は15歳で学問を志し、30歳で自分の足で立てるようになった。
40歳で迷わなくなり、50歳で天から与えられた自分の役目を知った。
「天命」とは、天から与えられた、自分の役目のことです。
孔子は、50歳になって、自分がこの世で果たすべき役割がわかった、と言っているのです。
孔子が50代から始めたこと
孔子の50代は、じつは波乱の時期でした。
歴史書『史記』によると、孔子は50代で、生まれた国・魯の政治に関わる役職につきました。
けれども、思うような政治ができず、やがて国を離れ、弟子たちと各地を回る旅に出ることになります。
孔子にとっての天命は、出世して地位を保つことではありませんでした。
自分の学んだことを人に伝え、次の世代を育てること。
その役割がはっきりしたからこそ、地位を離れても、歩み続けることができたのです。
ここからは、孔子の考え方を、50代で仕事を辞めたいときに使える手順にして紹介していきます。
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50代で仕事を辞めたいとき「これから果たしたい役割」を書けば進む道が見えてくる

50代からの働き方を決めるために必要なのは、辞めるか残るかを急いで決めることではありません。
残りの仕事人生で、自分が果たしたい役割を、自分の言葉で書き出すことです。
役割がはっきりすれば、それを果たせる場所が今の職場なのか、別の場所なのかが見えてきます。
それでは、4つの手順に分けて紹介します。
手順1:これまでの仕事で、人の役に立てたことを書き出す
まず、これまでの仕事を振り返って、人の役に立てたと感じることを書き出します。
・長年のお客さんに、信頼して任せてもらえた
・後輩が困っているときに、相談に乗ってきた
・難しい仕事を、最後までやりとげてきた
30年近く働いてきた中には、自分では当たり前と思っていても、人の役に立ってきたことがたくさんあるはずです。
それが、これからの役割を考える土台になります。
手順2:「これから果たしたい役割」を1つ書く
次に、残りの仕事人生で果たしたい役割を、1つ書きます。
・自分の経験を、若い人に伝える役割
・お客さんを、最後まで支える役割
・これまでとは違う分野で、もう一度学び直す役割
・家族や地域のために、時間を使う役割
立派な言葉でなくてかまいません。
「これなら、残りの年月をかけてもいい」と思えることを書きます。
手順3:その役割を、今の職場で果たせるかを確かめる
書いた役割を、今の職場で果たせるかどうかを確かめます。
・若い人に伝える役割 → 今の職場で、教える場を作れるか
・お客さんを支える役割 → 今の立場のまま、続けられるか
・学び直す役割 → 今の職場に、新しいことを学べる場があるか
果たせそうなら、上司に希望を伝えてみます。
果たせそうになければ、別の場所で果たす道を考え始めます。
手順4:役割を軸に、これからの道を決める
最後に、役割を軸にして、これからの道を決めます。
・今の職場で果たせる → 働き方を変えながら、続ける
・今の職場では果たせない → その役割を果たせる場所を、時間をかけて探す
・まだはっきりしない → 仕事の外で、小さく試してみる
辞めるか残るかは、役割を果たすための手段です。
役割がはっきりしていれば、どちらを選んでも、自分で納得して進めるはずです。
これからの役割を考えるための、孔子のもう1つの言葉

「これから果たしたい役割」と言われても、すぐには思い浮かばないかもしれません。
そんなときは、孔子が自分の志として語った言葉が、手がかりになります。
孔子は、弟子に「先生の志を聞かせてください」と尋ねられて、短く答えています。
ここでは、これからの役割を考えるための、孔子の言葉を紹介します。
「老者は之を安んじ、朋友は之を信じ、少者は之を懐かしめん」
孔子は、弟子の子路に志を尋ねられて、こう答えました(公冶長篇)。
> 老者は之を安んじ、朋友は之を信じ、少者は之を懐かしめん。
年長の人には安心してもらい、友人には信頼してもらい、若い人には慕ってもらえるようでありたい、という意味です。
孔子の志は、大きな地位や名声ではありませんでした。
まわりにいる人たちと、どんな関わりを持ちたいか。
それが、孔子の志だったのです。
50代は、上の世代と下の世代の、ちょうど真ん中に立つ年代です。
先輩を安心させ、仲間に信頼され、若い人に慕われる。
そんな役割は、どんな職場でも、どんな仕事でも、果たすことができます。
まとめ:50代で仕事を辞めたいときは「これから果たしたい役割」を書いてみよう!

最後に、この記事のポイントをまとめます。
50代で仕事を辞めたいと思うのは、自分の役割が見えなくなっているから
これまでの役割が、少しずつ手を離れていく時期です。
残りの年月が見えるからこそ、「このままでいいのか」という問いが大きくなります。
孔子の「五十にして天命を知る」は、自分の役割がわかったということ
天命とは、天から与えられた自分の役目のこと。
孔子は50代で地位を離れても、人に伝え、次の世代を育てる役割を歩み続けました。
役に立てたことを書き出し、これから果たしたい役割を1つ書いて、道を決める
これまでの仕事で、人の役に立てたことを書き出す。
これから果たしたい役割を、1つ書く。
その役割を、今の職場で果たせるかを確かめる。
役割を軸に、これからの道を決める。
50代は、終わりに向かう時期ではなく、自分の役割がはっきりする時期です。
あなたが、これからの役割を見つけて、納得のいく道を歩めることを、心から応援しています。
同じように仕事に悩むときに役立つ記事です。


『論語』を読んでみたいあなたへ
この記事で紹介した言葉は、どれも『論語』に収められています。
全文を訳した、訳者の違う2冊があります。
参考文献
- 『論語』為政篇「吾十有五而志於學;三十而立;四十而不惑;五十而知天命」、公冶長篇「老者安之,朋友信之,少者懷之」(原文:Wikisource「論語(漢文叢書)」https://ja.wikisource.org/wiki/論語_(漢文叢書))
