仕事を任せるAI、dots・ChatGPT Work・Claude Duet・Coworkはどう違う?「だれから始まるか」と「日本で使えるか」で比べる
・2026年の秋、OpenAIとAnthropicから、話しかけたときだけ答えるのではなく、仕事を任せられるAIが次々と出た。代表的なのは、OpenAIの「dots」「ChatGPT Work」、Anthropicの「Claude Duet」「Cowork」の4つ
・いちばん大きな違いは「だれから始まるか」。Claude Duetは、AIのほうから毎朝の要点を届け、判断が要ることを知らせてくる。ほかの3つは、基本は人が頼んで始まる
・使える人も違う。Claude Duetは今は米国だけ。dotsはProとBusiness Premium、ChatGPT Workは有料のプランから順に広がった。送信や支払いの前に確認を求めるしくみは、どれも用意されている
この秋、AIに「仕事を任せる」ための新しい道具が、OpenAIとAnthropicから立て続けに出ました。
名前は違っても、どれも「会話の外でも作業を進める」「アプリをまたいで仕事をする」という点は似ています。そのため、どれを使えばいいのか、何が違うのかが分かりにくくなっています。
この記事では、各社の公式の発表をもとに、4つの道具を同じ物差しで比べたうえで、ふだんの仕事がどう変わるのかを考えます。
4つの道具のあらまし
まずは、それぞれの道具を短く見ていきます。
・dots(OpenAI・2026年9月29日発表):目標を伝えておくと、会話していない間も、自分専用のクラウドのコンピューターとブラウザで作業を進めるAI。4,000を超えるアプリにつながる(dotsの記事)
・ChatGPT Work(OpenAI・2026年7月9日発表):ChatGPTの中で、アプリやファイルから情報を集め、表、スライド、文書などの完成品まで仕上げるAI。決めた時間にくり返し作業を進められる(UberのChatGPT Workの記事)
・Cowork(Anthropic):Claudeとの会話の中で、プログラムを動かしたりファイルを扱ったりする仕事をクラウドで進め、完成した文書や分析を返す。パソコンを閉じても作業は続く(Coworkの記事)
・Claude Duet(Anthropic・2026年10月21日発表):毎朝、つないだアプリの大事なことをまとめて届け、判断が要るときだけ知らせてくる、自分から声をかけるAI(Claude Duetの記事)
「だれから始まるか」「使える人」で比べる
次に、同じ物差しで並べます。
| 道具 | だれから始まるか | 使える人(各社の発表時点) |
|---|---|---|
| dots | 人が目標を伝え、その後はAIが進めて、判断が要るときに戻ってくる | ChatGPTのPro(欧州経済領域・スイス・英国を除く)とBusiness Premium |
| ChatGPT Work | 人が頼んで始まる。決めた時間のくり返し作業も設定できる | Web・スマホはPro、Enterprise、Eduから始まり、PlusとBusinessへ。パソコンのアプリはFreeを含むすべてのプラン |
| Cowork | 人が頼んで始まる。会話の中で、大きな仕事になるとクラウドで続ける | ClaudeのProとMax(2026年9月から)、Enterprise(2026年10月23日から) |
| Claude Duet | AIから始まる。毎朝の要点と、判断が要るときの知らせ | 米国のProとMaxの契約者(順番待ちの登録から)。TeamとEnterpriseは対象外 |
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どれも「大事な操作の前は人が確かめる」
ここで、安全のしくみを見ておきます。
4つとも、メールの送信や支払いのような大事な操作の前に、人の確認を求めるしくみを用意しています。
・dots:送信や購入などは「実行前に確認」に設定でき、パスワードの変更などは必ず本人が行う
・ChatGPT Work:何にアクセスさせるか、いつ確認を求めるか、どの操作の前に承認が要るかを、使う人が決める
・Cowork(Enterprise):作業は1回ごとに区切られた専用のコンピューターで動き、外へのネットワークの接続は初期設定で切ってある
・Claude Duet:送信、支払い、署名、削除の前に中身を見せて承認を待つ。株の売買や口座間のお金の移動は、承認があってもしない
仕事はどう変わるか:AIは「聞く道具」から「任せる相手」になり、選ぶ物差しが変わる
ここからは、公式の情報をもとにした僕の見方です。
4つの道具が出そろって変わるのは、AIを選ぶときの「物差し」だと考えています。
これまでは、AIを選ぶとき、答えの賢さや料金で比べてきました。仕事を任せるAIでは、それに加えて、「自分から頼むのか、AIから知らせてもらうのか」「どのアプリにつなげるのか」「どの操作を自分で確かめるのか」が大事になります。たとえば、頼みたい仕事がはっきりしているならChatGPT WorkやCowork、目標だけ伝えて進めてほしいならdots、見落としを拾ってほしいならClaude Duet、という分け方ができます。
1人で多くの仕事を回している個人事業主にとっても、まずは「自分が忘れがちなこと」と「時間がかかる作業」を書き出し、どちらを任せたいかで道具を選ぶのがよさそうです。
あわせて、知っておきたいこともあります。
・使える人やプランは、各社の発表の時点のもの。広がるのが早いので、使う前に各社の案内で確かめる
・どれも、作業の量に応じて、プランの使える量を多く使うことがある
・つなぐアプリは必要なものだけにし、大事な操作の前の確認は外さない
まとめ:仕事を任せるAIは「だれから始まるか」で選ぶ。日本で使えるかと、確認のしくみも見る
OpenAIのdotsとChatGPT Work、AnthropicのCoworkとClaude Duetは、どれも会話の外でも仕事を進めるAIです。いちばんの違いは、人が頼んで始まるか、AIから知らせてくるかにあり、使える人やプランも違います。
AIが、聞いたことに答える道具から、仕事を任せる相手に変わり、選ぶときの物差しも「賢さ」から「どう任せるか」に広がってきた、というのがいちばん大きな変化です。
試すなら、自分が任せたい仕事を1つ決めてから、その仕事に合う道具を1つだけ選んで始めるのがよさそうです。
出典
・OpenAI「dots のご紹介」(2026年9月29日) https://openai.com/ja-JP/index/introducing-dots/
・OpenAI「ChatGPT は、あなたの最も意欲的な取り組みのパートナーに」(2026年7月9日) https://openai.com/ja-JP/index/chatgpt-for-your-most-ambitious-work/
・Anthropic「Claude Cowork and chat come together for Enterprise」(2026年10月23日) https://claude.com/resources/articles/unified-claude-enterprise
・Anthropic「Introducing Claude Duet」(2026年10月21日) https://claude.com/resources/articles/claude-duet
