日経225の会社の公式サイトで、AI向けの案内ファイル「llms.txt」を置くのは5.0%。robots.txtでAIのボットに触れているのも4.9%で、9割以上はまだ何も決めていない
・国内のUravationが2026年10月31日、日経平均株価の構成銘柄225社の公式サイトを調べた結果を発表した。AIが読むための案内ファイル「llms.txt」を置いていたのは、応答のあった180社のうち9社(5.0%)だった
・サイトを読みに来るボットへの決まりを書く「robots.txt」で、AIのボットの名前を書いていたのは、応答のあった184社のうち9社(4.9%)。残りの175社(95.1%)には記載がなかった
・ChatGPT、Claude、Perplexityの検索用のボットを、サイト全体で断っていた会社は0社。Uravationは、学習用を止めるときに、検索用まで止めていないかを確かめるよう勧めている
Uravationは2026年10月31日、大企業の公式サイトが、AIのボットをどう扱っているかを調べた結果を発表しました。
ChatGPTやClaudeの検索機能は、ネットのページを読みに行って、答えの中で引用します。会社のサイトがAIにどう読まれるかは、AIの答えの中で自社がどう紹介されるかに関わってきます。今回の調査は、日本の大企業がそれにどこまで備えているかを、数字で示したものです。
この記事では、Uravationの発表で分かったことを整理したうえで、ふだんの仕事がどう変わるのかを考えます。
225社のサイトの2つのファイルを調べた
まずは、調査のやり方です。
Uravationの発表によると、次のとおりです。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 対象 | 日経平均株価の構成銘柄225社の公式サイト(1社につき1サイト) |
| 調べたもの | サイトの一番上の階層にある「robots.txt」と「llms.txt」 |
| 調べた日 | 2026年10月23日。1つのファイルにつき1回だけ取得 |
| 除いた会社 | 拒否や時間切れなどで取得できなかった会社は数から除いた(robots.txtは41社、llms.txtは45社) |
| 公表しないもの | 社名ごとの結果 |
robots.txtは、サイトを読みに来るボットに、どこを読んでよいかを伝えるファイルです。llms.txtは、AIに向けて、このサイトは何者で、どのページを読めばよいかを伝える案内のファイルです。
llms.txtを置くのは9社、AIのボットに触れたのも9社
次に、結果です。
・llms.txtを置いていたのは、応答のあった180社のうち9社(5.0%)。153社はファイルがなかった
・置いていた9社の業種は、電気機器2社、情報通信2社、精密機器2社、自動車1社、小売業1社、サービス1社
・robots.txtに応答のあった184社のうち、robots.txt自体を置いていない会社が82社(44.6%)あった
・16種類のAIのボットの名前のどれかをrobots.txtに書いていたのは9社(4.9%)。名前を挙げて許可しただけが2社、一部を断ったのが3社、サイト全体を断ったのが4社
AIのボットの名前が出てこないサイトでは、すべてのボット向けの決まりが当てはまります。すべてのボットをサイト全体で断っていた会社は0社でした。
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学習用は少し断られ、検索用はほぼ断られていない
ここで、ボットの種類ごとの扱いを見ておきます。
| 種類 | 主なボット | 結果 |
|---|---|---|
| AIの学習用 | GPTBot(OpenAI)、ClaudeBot(Anthropic)、Google-Extended(Google)など | GPTBotはサイト全体を断ったのが1社、名前を挙げて許可したのが4社。ClaudeBotなどは、サイト全体を断ったのが各1社 |
| AIの検索用 | OAI-SearchBot(ChatGPTの検索)、Claude-SearchBot、PerplexityBot | 一部を断ったのが1〜2社。サイト全体を断った会社は0社 |
| 利用者の操作で動くもの | ChatGPT-User、Claude-User、Perplexity-User | サイト全体を断った会社は0社 |
Uravationは、会社のサイトでまず確かめることとして2つを挙げています。1つは、学習用のボットを止める場合でも、検索用のボットまで止めていないかを確かめること。もう1つは、会社の説明、サービス、料金、問い合わせ先を、どのページで答えるかを整理し、その結果をllms.txtに書くことです。
仕事はどう変わるか:サイトづくりで「AIにどう読ませるか」を決める時期に
ここからは、公式の情報をもとにした僕の見方です。
今回の調査で見えてきたのは、会社のサイトの「AIへの向き合い方」が、まだ決まっていないということだと考えています。
日本の大企業でも、9割以上は、AIのボットを止めるとも通すとも書いていません。AIの答えの中で、自社のサービスや料金が正しく紹介されるかは、これから差がつくところです。何も書かないままだと、学習にも検索にも、すべて同じ扱いで読まれます。
AIの学習に使われることについては、OpenAIが10月30日、robots.txtで示す「学習に使わないで」という各社共通のシグナルを尊重すると表明しています(robots.txtの共通シグナルの記事)。学習には使われたくないが、検索の答えには出たい、という分け方が、これからしやすくなりそうです。
自分のサイトやブログで仕事を受けている個人事業主にとっても、robots.txtで検索用のボットを止めていないかを一度確かめておくと、AIの検索で見つけてもらう機会を逃さずに済みます。
あわせて、知っておきたいこともあります。
・調査は2026年10月23日の1回だけで、取得できなかった会社の状況は分からない
・別の住所の製品サイトや、サイトの一番上の階層以外に置いたllms.txtは対象外
・llms.txtを置けば、AIの答えに必ず出るわけではない。Uravationも、置くこと自体が目的ではないとしている
・調べたUravationは、AIの検索への対策の代行も手がける会社
まとめ:日経225の会社でllms.txtを置くのは5.0%。9割以上はAIのボットの扱いをまだ決めていない
Uravationの調査で、日経225の会社の公式サイトのうち、llms.txtを置いていたのは5.0%、robots.txtでAIのボットに触れていたのは4.9%でした。AIの検索用のボットを、サイト全体で断っていた会社はありませんでした。
大企業でも、AIにサイトをどう読ませるかを決めているところはまだ少ない、というのがいちばん大きな学びです。
自分のサイトを持っている人は、まずrobots.txtを開いて、AIの検索用のボットを止めていないかを確かめてみるのがよさそうです。
出典
・Uravation「【日経225構成銘柄の公式サイトを調査】llms.txtの設置は9社(5.0%)、robots.txtでAIクローラーを名指ししているのは9社(4.9%)。AI検索用のボットを全面拒否した社は0社」(2026年10月31日) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000238.000137731.html
