仕事ができない自分が情けないとき「できた割合」で見れば自分を認められる!ローマ皇帝の対策を紹介
また、うまくできなかった。
周りの人は当たり前のようにこなしているのに、自分だけがつまずいてばかりで、そんな自分が情けなくなる。
そんなふうに、仕事ができない自分を責めて、落ち込んでしまうことはありませんか?
仕事ができない自分が情けないときは、できなかったことではなく「できた割合」で1日を見ることで、自分を認められます。
なぜなら、情けないと感じるときの多くは、できなかった1つのことだけで、自分のすべてを判断してしまっているから。
実はこの考え方、約1850年前のローマ皇帝マルクス・アウレリウスが、自分のために日記に書き残したもの。
皇帝も、思うように振る舞えない自分にがっかりすることがあり、そのたびに自分を立て直す言葉を書いていました。
その言葉が、情けない自分から抜け出すための大きなヒントになります。
この記事を読むとわかること
- 仕事ができない自分が情けなくなってしまう理由
- ローマ皇帝が日記に書いた、うまくできなかったときの立て直し方
- 「できた割合」で1日を見て、自分を認める方法
この記事を読めば、仕事でつまずいた日でも、自分を責めすぎずに次の日を迎えられるようになります。
仕事ができない自分が情けないのは、できなかった1つで自分のすべてを判断してしまうから

仕事でうまくいかないことがあると、「自分は仕事ができない」と考えてしまいます。
それだけ、仕事をきちんとやりたいという思いが強いからです。
でも、情けないと感じるとき、実際にできなかったのは、その日の仕事のほんの一部であることがほとんどです。
できなかった1つのことが心に大きく残り、自分のすべてがだめなように感じてしまうのです。
ここでは、仕事ができない自分が情けなくなってしまう理由を見ていきます。
できなかったことは、できたことよりも心に残りやすい
1日の仕事を振り返ると、思い出すのは、うまくいかなかったことばかりです。
・資料の数字を間違えて、作り直すことになった
・会議で質問に答えられず、言葉に詰まった
・頼まれた仕事を、締め切りまでに終えられなかった
その一方で、問題なく終わった仕事のことは、ほとんど思い出しません。
できて当たり前と思っていることは、心に残らないからです。
周りの人と比べるほど、自分が情けなく見える
自分が情けなく感じるときは、周りの人と比べていることも少なくありません。
・同じ時期に入った人は、もう一人で仕事を任されている
・先輩は、自分が1時間かかる仕事を、15分で終わらせる
・後輩のほうが、上司からほめられている
周りの人の「できたこと」と、自分の「できなかったこと」を比べれば、自分が劣って見えるのは当然です。
比べるほど、自分の良いところが見えなくなってしまうのです。
では、情けない気持ちに、どう向き合えばいいのか。
そのヒントを、約1850年前のローマ皇帝が、自分の日記に書き残しています。
ローマ皇帝に学ぶ|うまくできなくても、大部分ができていればそれでいい

マルクス・アウレリウスは、161年から180年までローマ帝国を治めた皇帝です。
皇帝は、若い頃から哲学を学び、正しく生きようと心がけていました。
それでも、いつも思い通りに振る舞えたわけではありません。
ここでは、うまくできない自分に、皇帝がどんな言葉をかけていたのかを紹介します。
皇帝も、思い通りに振る舞えない自分にがっかりしていた
マルクス・アウレリウスは、『自省録』の中で、何度も自分に言い聞かせています。
腹を立てるな、人をうらやむな、目の前のことに集中せよ。
こうした言葉が何度も書かれているのは、皇帝自身が、それをいつもできていたわけではなかったからでしょう。
ローマ皇帝でさえ、自分の理想どおりに振る舞えないことがありました。
うまくできない自分にがっかりする気持ちは、約1850年前の皇帝も同じだったのです。
「うまくできなくても、うんざりするな。大部分ができていれば満足せよ」
マルクス・アウレリウスは、『自省録』第5巻に、こう書いています(訳は筆者によるもの)。
> すべてを正しくやり遂げられなくても、うんざりしたり、くじけたり、不満に思ったりするな。うまくいかなかったときは、また戻ってくればいい。そして、自分のすることの大部分が人としてふさわしいものであれば、それで満足せよ。
皇帝は、すべてを完璧にこなすことを、自分に求めていませんでした。
うまくいかなかったときは、また戻ってくればいい。
大部分ができていれば、それで十分だと考えていたのです。
ここからは、皇帝の考え方を、仕事ができない自分が情けないときに使える手順にして紹介していきます。
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仕事ができない自分が情けないとき「できた割合」で見れば自分を認められる

自分を認めるために必要なのは、明日から完璧に仕事をこなすことではありません。
1日の仕事を、できなかったことだけでなく、できたことも含めた「割合」で見ることです。
割合で見れば、情けないと感じていた1日の中にも、ちゃんとできていたことが見えてきます。
それでは、4つの手順に分けて紹介します。
手順1:その日にやった仕事を、すべて書き出す
仕事が終わったら、その日にやった仕事を、小さなものまですべて書き出します。
・朝のメールを確かめて、返事をした
・会議の資料を印刷して、配った
・お客さんからの電話に対応した
・頼まれていた見積もりを作った
・資料の数字を間違えて、作り直した
できたことも、できなかったことも、区別せずに書き出すことが大切です。
手順2:「できたこと」と「できなかったこと」に印をつける
書き出した仕事の横に、印をつけます。
・問題なくできたこと ○
・うまくできなかったこと △
印をつけてみると、○のほうがずっと多いことに気づくはずです。
情けないと感じていた1日も、実はほとんどの仕事をきちんとこなしていたのです。
手順3:「できた割合」を数えて、自分を認める
○の数を数えて、「できた割合」を出します。
・10個の仕事のうち、8個ができた → 8割できた
・6個の仕事のうち、5個ができた → ほとんどできた
皇帝は、大部分ができていれば、それで満足せよ、と書いています。
8割できた日は、「今日は8割できた」と、自分を認めてあげてください。
手順4:△のうち1つだけ、明日の改善を決める
最後に、△をつけた仕事のうち、1つだけ選んで、明日どうするかを決めます。
・数字を間違えた → 明日は、出す前に1回だけ見直す
・質問に答えられなかった → 次の会議の前に、聞かれそうなことをメモしておく
全部を一度に直そうとしなくて大丈夫です。
皇帝の言う「また戻ってくればいい」とは、うまくいかなかったことに、もう一度取り組めばいいということなのです。
周りと比べて情けなくなったときの、ローマ皇帝のもう1つの考え方

「できた割合」で自分を認められても、周りの人と比べて、また情けなくなることがあります。
周りの人がすらすらとこなしていることが、自分にはとても難しく感じられるときです。
皇帝は、そんなときに思い出したい言葉も、日記に書き残しています。
ここでは、周りと比べて落ち込んだときの、皇帝の考え方を紹介します。
「自分に難しいことでも、人にできることなら、自分にもできる」
マルクス・アウレリウスは、『自省録』第6巻に、こう書いています(訳は筆者によるもの)。
> 自分にとって難しいことでも、それを人にはできないことだと考えるな。人にできることで、人としてふさわしいことなら、自分にもできることだと考えよ。
周りの人が当たり前にこなしている仕事は、「あの人だからできる」のではありません。
人にできることなら、時間はかかっても、自分にもできるようになることなのです。
周りの人と比べて落ち込むのではなく、「あの人にできるなら、自分にもできる」と考えてみる。
そう考えるだけで、周りの人の姿は、自分を責める材料ではなく、目指す目標に変わるのです。
まとめ:仕事ができない自分が情けないときは「できた割合」で見てみよう!

最後に、この記事のポイントをまとめます。
仕事ができない自分が情けないのは、できなかった1つで自分のすべてを判断してしまうから
できなかったことは、できたことよりも心に残りやすいものです。
周りの人と比べるほど、自分の良いところが見えなくなってしまいます。
ローマ皇帝は「大部分ができていれば、それで満足せよ」と書いた
皇帝も、思い通りに振る舞えない自分にがっかりすることがありました。
うまくいかなかったときは、また戻ってくればいい、と自分に言い聞かせていたのです。
やった仕事を書き出し、「できた割合」を数えて、△を1つだけ改善する
その日にやった仕事を、すべて書き出す。
できたことと、できなかったことに印をつける。
できた割合を数えて、自分を認める。
△のうち1つだけ、明日の改善を決める。
仕事でつまずく日は、誰にでもあります。
あなたが、できた自分をきちんと認めながら、一歩ずつ前に進めることを、心から応援しています。
同じように仕事に悩むときに役立つ記事です。


『自省録』を読んでみたいあなたへ
この記事で紹介した言葉は、マルクス・アウレリウスの『自省録』に収められています。
日本語訳は、訳者の違う2冊があります。
参考文献
- マルクス・アウレリウス『自省録』第5巻第9節、第6巻第19節(英訳:George Long 訳、The Internet Classics Archive https://classics.mit.edu/Antoninus/meditations.html)
