給料が少ないと感じたとき「比べる相手」を変えれば前向きに働ける!孔子の対策を紹介
給料日が来ても、うれしい気持ちになれない。
毎月の明細を見るたびに、これだけ働いてこれだけかと、ため息が出てしまう。
そんなふうに、給料が少ないことに不満や不安を感じることはありませんか?
給料が少ないと感じたときは、「比べる相手」を変えることで、前向きに働けるようになります。
なぜなら、給料が少ないと感じる気持ちの多くは、金額そのものより、誰かと比べることから生まれているから。
実はこの考え方、約2500年前の中国の古典『論語』に書かれているもの。
孔子は、貧しくても人にこびず、それどころか貧しさの中で楽しめる人こそすばらしい、と弟子に語っていました。
その言葉が、給料が少ないと感じるときの大きなヒントになります。
この記事を読むとわかること
- 給料が少ないと感じて、気持ちが沈んでしまう理由
- 『論語』に書かれた、孔子と弟子・子貢の「貧しさと豊かさ」についての問答
- 比べる相手を変えて、前向きに働く方法
この記事を読めば、給料の金額に振り回されず、自分の働き方に前向きに向き合えるようになります。
給料が少ないと感じるのは、金額そのものより誰かと比べてしまうから

給料が少ないと感じるのは、自然なことです。
暮らしを支えるお金ですから、少しでも多くほしいと思うのは当たり前です。
ただ、その気持ちを重くしているのは、金額だけではありません。
同じ年代の人や、別の会社の人と比べてしまうことが、給料が少ないという気持ちを大きくしているのです。
ここでは、給料が少ないと感じて、気持ちが沈んでしまう理由を見ていきます。
人の給料を知ると、自分の給料が少なく見える
給料が少ないと感じるきっかけは、多くの場合、人の給料を知ったときです。
・同じ年代の友人が、自分より多くもらっていると聞いた
・ネットで、同じ仕事の平均年収を見てしまった
・転職した知り合いの給料が、大きく上がったと知った
それまで気にしていなかった金額も、人と比べたとたんに少なく見えてきます。
比べる相手がいるかぎり、自分の給料に満足するのは難しくなってしまうのです。
給料の少なさを、自分の価値の低さと感じてしまう
給料が少ないと感じると、こんなふうに考えてしまうことがあります。
・自分は、それだけの価値しかない人間なのかもしれない
・頑張っても、どうせ給料は上がらない
・給料が多い人の前では、なんとなく引け目を感じる
給料の金額を、自分の価値そのものと結びつけると、気持ちはどんどん沈んでいきます。
仕事への前向きな気持ちまで、失われてしまうのです。
では、給料が少ないと感じる気持ちと、どう向き合えばいいのか。
そのヒントが、約2500年前の『論語』の、孔子と弟子の問答の中にあります。
論語に学ぶ|貧しくても楽しめる人こそ、本当にすばらしい

『論語』は、約2500年前の中国の思想家・孔子と、その弟子たちの言葉をまとめた本です。
孔子の弟子の1人・子貢は、商売で大きな財産を築いたことで知られる人物でした。
その子貢が、貧しさと豊かさについて、孔子に問いかけた場面があります。
ここでは、孔子と子貢の問答を紹介します。
子貢の問い「貧しくても、こびないのはどうでしょう」
子貢は、孔子にこう尋ねました(学而篇)。
> 貧にして諂うこと無く、富んで驕る無きは如何。
貧しくても人にこびへつらうことがなく、豊かになってもいばらない。
そういう人は、どうでしょうか、という意味です。
貧しさに負けて人にこびず、豊かさにおごって人を見下さない。
子貢は、それこそが立派な人の姿だと考えていたのです。
孔子の答え「貧しくても楽しめる人には及ばない」
それに対して、孔子はこう答えました。
> 可なり。未だ貧にして楽しみ、富みて礼を好む者に若かざるなり。
それもよい。
けれども、貧しくてもその中で楽しみを見つけ、豊かになっても礼儀を大切にする人には及ばない、という意味です。
子貢の答えは、貧しさや豊かさに「負けない」人の姿でした。
孔子の答えは、さらにその先、貧しさの中でも「楽しめる」人の姿だったのです。
お金の多さ少なさに振り回されず、どんな状況でも自分なりの楽しみを見つけて生きる。
孔子は、それこそが本当にすばらしい生き方だと考えていたのです。
ここからは、孔子の考え方を、給料が少ないと感じたときに使える手順にして紹介していきます。
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給料が少ないと感じたとき「比べる相手」を変えれば前向きに働ける

給料が少ないと感じたときに必要なのは、人の給料と比べて落ち込むことではありません。
比べる相手を、他人から「自分自身」に変えることです。
比べる相手が変われば、同じ給料でも、見え方が大きく変わってきます。
それでは、4つの手順に分けて紹介します。
手順1:給料が少ないと感じたきっかけを書き出す
まず、給料が少ないと感じたきっかけを書き出します。
・友人の給料を聞いたとき
・平均年収の記事を見たとき
・欲しいものが買えなかったとき
きっかけを書き出すと、その多くが「誰かと比べたとき」だと気づくはずです。
比べたことで生まれた気持ちだとわかれば、少し落ち着いて考えられるようになります。
手順2:比べる相手を「1年前の自分」に変える
次に、比べる相手を、他人から「1年前の自分」に変えます。
・1年前より、できるようになった仕事は何か
・1年前より、任されるようになったことは何か
・1年前より、身についた知識や技術は何か
給料の金額は、すぐには変わらないかもしれません。
でも、自分の力は、1年前より確かに伸びているはずです。
その伸びは、これから先の働き方を変えていく力になります。
手順3:給料以外に受け取っているものを書き出す
給料のほかに、仕事から受け取っているものも書き出します。
・お客さんからの「ありがとう」
・一緒に働く仲間
・仕事を通じて身についた技術
・通勤のしやすさや、休みのとりやすさ
給料は、仕事から受け取っているもののうちの1つにすぎません。
ほかに受け取っているものに目を向けると、今の仕事の見え方が少し変わってきます。
手順4:給料の範囲の中で「楽しめること」を1つ決める
最後に、今の給料の範囲の中で、楽しめることを1つ決めます。
・月に1回、好きなお店でランチを食べる
・休みの日に、図書館で好きな本を借りる
・家族と、近くの公園でお弁当を食べる
孔子の言う「貧しくても楽しむ」とは、お金がないことを我慢することではありません。
今ある中で、自分なりの楽しみを見つけて味わうことなのです。
お金との付き合い方を整える、孔子と子貢のもう1つのやりとり

比べる相手を変えても、給料を上げたいという気持ちは、きっと残るでしょう。
その気持ちを持つこと自体は、何も悪いことではありません。
孔子と子貢の問答には、続きがあります。
ここでは、その続きのやりとりから、給料と向き合うための考え方を紹介します。
「切磋琢磨」で、自分を磨き続ける
孔子の答えを聞いた子貢は、古い詩の一節を引いて、こう言いました(学而篇)。
> 切するが如く磋するが如く、琢するが如く磨するが如し。
骨や象牙を切って、やすりで磨き、玉を打って、さらに磨き上げる。
今の言葉で言う「切磋琢磨」のもとになった言葉です。
子貢は、「よいと思ったところで止まらず、さらに磨き続けるということですね」と答えたのです。
孔子は、「これでやっと一緒に詩を語り合える」と、その答えをほめました。
給料が少ないと感じたときこそ、自分を磨き続ける時期だと考えることもできます。
今の仕事で力をつけることは、やがて給料を上げる道にも、よりよい働き方を選ぶ道にもつながっていくのです。
まとめ:給料が少ないと感じたときは「比べる相手」を変えてみよう!

最後に、この記事のポイントをまとめます。
給料が少ないと感じるのは、金額そのものより誰かと比べてしまうから
人の給料を知ると、自分の給料が少なく見えてきます。
給料の少なさを自分の価値の低さと結びつけると、気持ちはどんどん沈んでいきます。
孔子は「貧しくても楽しめる人こそ、本当にすばらしい」と語った
貧しくてもこびない人もよいが、貧しくても楽しめる人には及ばない。
お金の多さ少なさに振り回されない生き方を、孔子は大切にしていました。
比べる相手を「1年前の自分」に変え、給料以外に受け取っているものに目を向ける
給料が少ないと感じたきっかけを書き出す。
比べる相手を、1年前の自分に変える。
給料以外に受け取っているものを書き出す。
給料の範囲の中で、楽しめることを1つ決める。
給料の金額は、あなたの価値のすべてではありません。
あなたが、人と比べることに振り回されず、前向きな気持ちで働けることを、心から応援しています。
同じようにお金に悩むときに役立つ記事です。


『論語』を読んでみたいあなたへ
この記事で紹介した言葉は、どれも『論語』に収められています。
全文を訳した、訳者の違う2冊があります。
参考文献
- 『論語』学而篇「子貢曰:貧而無諂,富而無驕,何如?子曰:可也。未若貧而樂,富而好禮者也。子貢曰:詩云『如切如磋,如琢如磨。』其斯之謂與?」(原文:Wikisource「論語(漢文叢書)」https://ja.wikisource.org/wiki/論語_(漢文叢書))
