仕事のやる気がないときは「こうしてみたい」を足せば動き出せる!渋沢栄一の対策を紹介
前は、もっと頑張れていたはずなのに。
最近、仕事のやる気がすっかりなくなってしまった。
毎日やることはこなしているのに、気持ちがついてこない。
そんな自分に、もどかしさを感じることはありませんか?
仕事のやる気がなくなったときは、いつもの仕事に「こうしてみたい」を1つ足すことで動き出すことができます。
なぜなら、やる気がなくなる原因は、仕事が「言われた通りにこなすだけ」になっていることが多いから。
実はこの考え方、新1万円札の顔として知られる渋沢栄一が、約110年前に書き残したもの。
渋沢栄一は『論語と算盤』の中で、言われた通りに働くだけの仕事と、自分の思いを足して働く仕事の違いをはっきり書いています。
その言葉が、やる気をなくしたときに、もう一度動き出すための大きなヒントになります。
この記事を読むとわかること
- 仕事のやる気がなくなってしまう理由
- 渋沢栄一が『論語と算盤』に書いた、仕事への向き合い方
- 「こうしてみたい」を1つ足すことで動き出す方法
この記事を読めば、やる気がなくなった仕事でも、自分から動き出すきっかけを見つけられるようになります。
仕事のやる気がなくなるのは「言われた通りにこなすだけ」になっているから

入社したばかりの頃や、新しい仕事を任されたばかりの頃は、誰でも張り切っているものです。
でも、同じ仕事を続けるうちに、いつの間にかやる気がなくなっていくことがあります。
やる気がなくなるのは、決してあなたが悪いわけではありません。
仕事に慣れて、言われた通りにこなすだけで回るようになると、自分の気持ちを込める場所がなくなってしまうのです。
ここでは、なぜ仕事のやる気がなくなってしまうのかを見ていきます。
仕事に慣れるほど、自分で考える場面が減っていく
仕事を覚えたばかりの頃は、毎日が試行錯誤です。
・どうすればうまくいくか考える
・やってみて、結果を確かめる
・うまくいったら、次はもっと良くしようと思う
ところが、仕事に慣れてくると、考えなくても手が動くようになります。
決まった手順をこなせば、仕事は終わる。
楽にはなりますが、自分で考えて工夫する場面は、少しずつ減っていきます。
モチベーションがなくなったのは、仕事から「自分の思い」が抜けたサイン
自分で考える場面が減ると、仕事は「やらされているもの」に近づいていきます。
・上司に言われたから、やる
・決まっているから、やる
・今日の分が終わったから、帰る
この状態では、仕事がうまくいっても、自分の力のおかげとは感じにくくなります。
仕事のモチベーションがなくなったのは、仕事から「自分の思い」が抜けてしまったサインなのです。
では、抜けてしまった思いを、どうやって取り戻せばいいのか。
その方法は、渋沢栄一が『論語と算盤』に書いた、仕事への向き合い方の中にあります。
渋沢栄一の『論語と算盤』に学ぶ|やる気を取り戻すには仕事に「趣味」を持つことが大事

渋沢栄一も、仕事が形だけになってしまうことを強く心配していました。
渋沢栄一は、仕事をただこなすことと、自分の思いを持って取り組むことの違いを、「趣味」という言葉で説明しています。
ここでいう趣味は、休日の楽しみのことではありません。
ここでは、渋沢栄一がどんな人で、仕事の「趣味」をどう説明したのかを紹介します。
渋沢栄一は約500の会社づくりに関わった、日本の実業家
渋沢栄一は、1840年に生まれ、1931年に亡くなった実業家です。
銀行や鉄道、製紙などの会社づくりに次々と関わり、その数はおよそ500にのぼります。
2024年に発行された新しい1万円札の顔にもなりました。
その渋沢栄一が、仕事と生き方について語った話をまとめた本が、1916年に出版された『論語と算盤』です。
100年以上たった今も、多くの働く人に読まれ続けています。
渋沢栄一は「お決まり通り」の仕事と「趣味」を持つ仕事を分けて考えた
渋沢栄一は、『論語と算盤』の「理想と迷信」の章で、仕事の「趣味」についてこう書いています(原文より抜粋)。
> 単にその職分を表面通りに勤めて往くというのは、俗にいうお決まり通りで、ただその命令に従って、これを処して行くのである。
> しかし趣味を持って事物を処するというのは、わが心から持ち出して、この仕事はかくしてみたい、こうやってみたい(中略)というように、種々の理想欲望をそこに加えてやって行く。
今の言葉にすると、こういう意味です。
言われた仕事を、言われた通りにこなすだけなら、それは「お決まり通り」の仕事にすぎない。
でも、自分の心から「この仕事はこうしてみたい」「ああやってみたい」と思いを足していくなら、それが仕事に「趣味」を持つということだ。
渋沢栄一は、趣味がない仕事は精神がなくなり、ただ形があるだけのものになってしまう、とまで書いています。
やる気がなくなった仕事は、まさにこの「お決まり通り」の状態になっているのです。
ここからは、渋沢栄一の考え方を、現代の仕事に合わせて、もう一度動き出すための手順として紹介していきます。
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仕事のやる気がなくなったら「こうしてみたい」を1つ足せば動き出せる

やる気がなくなったときに必要なのは、気合いを入れ直すことではありません。
いつもの仕事に、自分の「こうしてみたい」という思いを1つ足すことです。
小さな「こうしてみたい」でも、自分で決めたことが1つ入るだけで、仕事は「やらされているもの」から「自分でやっているもの」に変わっていきます。
それでは、3つの手順に分けて紹介します。
手順1:今日の仕事の中から「いつも通りにやっている仕事」を1つ選ぶ
まず、今日やる仕事の中から、考えなくてもこなせてしまう仕事を1つ選びます。
・毎日書いている日報やメール
・毎週の定例の資料づくり
・決まった手順の作業
大きな仕事を選ぶ必要はありません。
いつも通りにやっていて、何も感じなくなっている仕事ほど、「こうしてみたい」を足しやすいのです。
手順2:その仕事に「こうしてみたい」を1つだけ足す
選んだ仕事に、自分で決めた工夫を1つだけ足します。
・メールを、いつもより1行短くまとめてみたい
・資料の表を、見る人が一目でわかる形にしてみたい
・作業を、昨日より10分早く終わらせてみたい
渋沢栄一が書いた「この仕事はかくしてみたい、こうやってみたい」とは、まさにこういうことです。
誰かに言われたことではなく、自分の心から出てきたことであれば、内容は小さくてかまいません。
手順3:やってみたら、うまくいったかを自分で確かめる
「こうしてみたい」を足したら、終わったあとに、うまくいったかを確かめます。
・前より短くまとまったか
・見た人の反応は変わったか
・本当に10分早く終わったか
うまくいったら、次は別の「こうしてみたい」を足してみる。
うまくいかなかったら、やり方を変えてもう一度試してみる。
自分で決めて、自分で確かめる。
この繰り返しが、仕事の中に「自分の思い」を少しずつ戻していきます。
渋沢栄一が伝える「やる気」を出すためのもう2つの考え方

「こうしてみたい」を足しても、すぐに気持ちが戻らない日もあります。
やる気がない時期が続くと、仕事全体がどうでもよく感じられてしまうこともあるでしょう。
そんなときに支えになるのが、同じ『論語と算盤』に書かれている、2つの考え方です。
ここでは、「こうしてみたい」と一緒に使える考え方を紹介します。
知る→好む→楽しむの順で、仕事への気持ちは育っていく
渋沢栄一は、仕事の「趣味」の話の最後に、孔子の言葉を引いています。
> これを知る者は、これを好む者に如かず。これを好む者は、これを楽しむ者に如かず。
知っている人は、好きな人にはかなわない。
好きな人は、楽しんでいる人にはかなわない、という意味です。
渋沢栄一は、この言葉を「趣味の極致」と考えていました。
今やる気がなくても、いきなり仕事を楽しむ必要はありません。
「こうしてみたい」を足して、うまくいくことが増えていけば、仕事は少しずつ「好き」に近づき、やがて「楽しい」に変わっていきます。
やる気がない時期こそ、小さな仕事を丁寧にこなす
渋沢栄一は、『論語と算盤』の「処世と信条」の章で、うまくいかない時期の過ごし方についても書いています(原文より抜粋)。
> 得意時代だからとて気を緩さず、失意の時だからとて落胆せず、情操をもって道理を踏み通すように、心掛けて出ることが肝要である。
うまくいっているときに気を緩めず、うまくいかないときに落ち込みすぎない。
そして渋沢栄一は、大きな仕事だけでなく、小さな仕事も軽く見てはいけないと続けています。
やる気がない時期は、大きな成果を出そうとするほど、かえって気持ちが重くなります。
目の前の小さな仕事を1つずつ丁寧にこなすことが、気持ちを立て直す足場になるのです。
まとめ:仕事のやる気がなくなったら「こうしてみたい」を1つ足してみよう!

最後に、この記事のポイントをまとめます。
仕事のやる気がなくなったのは、仕事が「言われた通りにこなすだけ」になっているから
仕事に慣れるほど、自分で考えて工夫する場面は減っていきます。
モチベーションがなくなったのは、仕事から「自分の思い」が抜けたサインです。
渋沢栄一は、仕事に「趣味」を持つことが大事だと考えていた
言われた通りにこなすだけの「お決まり通り」の仕事ではなく、「この仕事はこうしてみたい」と自分の思いを足して取り組むこと。
それが、渋沢栄一のいう仕事の「趣味」です。
いつもの仕事に「こうしてみたい」を1つ足し、うまくいったかを自分で確かめる
小さな工夫でかまいません。
自分で決めて、自分で確かめる繰り返しが、仕事の中に自分の思いを戻していきます。
やる気がなくなった仕事も、自分の「こうしてみたい」という思いが1つ入れば、もう一度動き出せます。
明日の仕事で、あなたが足してみたい「こうしてみたい」が見つかることを心から応援しています。
同じように仕事に悩むときに役立つ記事です。


『論語と算盤』を読んでみたいあなたへ
この記事で紹介した言葉は、渋沢栄一の『論語と算盤』に収められています。
原文で読める1冊と、今の言葉に訳した1冊があります。
参考文献
- 渋沢栄一『論語と算盤』(1916年)「理想と迷信」の章「この熱誠を要す」、「処世と信条」の章「得意時代と失意時代」
- 論語 雍也篇「これを知る者は、これを好む者に如かず。これを好む者は、これを楽しむ者に如かず」
