休み明けに仕事へ行きたくないとき「休みの最後の日」を味わいきれば気持ちよく切り替えられる!ローマの哲学者の対策を紹介
長い休みが、もうすぐ終わる。
正月休みや連休の終わりが近づくにつれ、明日からの仕事を思って、気持ちがどんどん重くなっていく。
休みの最後の日なのに、楽しむどころか、ため息ばかりついてしまう。
そんなふうに、休み明けの仕事に行きたくないと感じることはありませんか?
休み明けに仕事へ行きたくないときは、「休みの最後の日」を最後まで味わいきることで、気持ちよく仕事に切り替えられます。
なぜなら、休み明けがつらくなる理由の多くは、まだ休みの中にいるのに、心だけが先に明日の仕事へ行ってしまうことにあるから。
実はこの考え方、約2000年前のローマの哲学者セネカが、仕事に追われる友人に宛てて書き残したもの。
セネカは、生きることのいちばんの妨げは、明日を当てにして今日を失うことだ、と書いていました。
その言葉が、休み明けの憂うつを軽くするための大きなヒントになります。
この記事を読むとわかること
- 休み明けに、仕事に行きたくなくなる理由
- ローマの哲学者セネカが書いた「明日を当てにして、今日を失う」という考え方
- 休みの最後の日を味わいきって、気持ちよく仕事に切り替える方法
この記事を読めば、休みの終わりを憂うつに過ごさず、すっきりした気持ちで仕事に戻れるようになります。
休み明けに仕事へ行きたくないのは、休みのうちから心が明日の仕事に行ってしまうから

休み明けに仕事へ行きたくないと感じるのは、とても自然なことです。
長い休みのあとは、誰でも、仕事に戻るのがおっくうになるものです。
ただ、休み明けのつらさを大きくしているのは、仕事そのものだけではありません。
まだ休みの中にいるうちから、心だけが明日の仕事に行ってしまい、残りの休みを味わえなくなっていることが、つらさを大きくしているのです。
ここでは、休み明けに、仕事に行きたくなくなる理由を見ていきます。
休みの最後の日が、明日の心配で埋まってしまう
休みの最後の日を、思い出してみてください。
・朝起きた瞬間から、「明日から仕事か」と考えてしまう
・せっかくの外出も、明日のことが気になって楽しめない
・夕方になると、気持ちがどんどん沈んでいく
休みはまだ残っているのに、心はもう仕事のほうに向いています。
最後の1日を、明日の心配で使い切ってしまうのです。
休みと仕事の落差が大きいほど、戻るのがつらくなる
長い休みのあとは、休みと仕事の落差が大きくなります。
・好きな時間に起きていたのに、明日から早起きしなければならない
・家族とゆっくり過ごしていたのに、明日から職場の人間関係に戻る
・休み前にやり残した仕事が、どれくらいたまっているかわからない
落差が大きいほど、その段差を越えるのが怖くなります。
だから、休みが長いほど、休み明けの「行きたくない」は強くなってしまうのです。
では、休み明けの憂うつと、どう向き合えばいいのか。
そのヒントを、約2000年前のローマの哲学者セネカが書き残しています。
セネカに学ぶ|明日を当てにして、今日を失わない

セネカは、約2000年前のローマで活躍した哲学者です。
皇帝ネロの教育係を務めたことでも知られています。
そのセネカが、仕事に追われる友人パウリヌスに宛てて書いたのが『人生の短さについて』です。
その中で、セネカは、人が今日という日を失ってしまう理由について書いています。
ここでは、セネカが友人に伝えた、今日という日の大切さについての言葉を紹介します。
「生きることのいちばんの妨げは、明日を当てにして今日を失うことだ」
セネカは、『人生の短さについて』第9章で、こう書いています(訳は筆者によるもの)。
> 生きることのいちばんの妨げは、期待だ。それは明日を当てにして、今日を失わせる。
セネカの言う「期待」とは、先のことばかりを考えて、今を後回しにする心のことです。
明日のことに気をとられているあいだに、今日という日は、手の中からこぼれ落ちていく。
休みの最後の日も、同じです。
明日の仕事のことを考えているあいだに、残っている休みが、少しも味わえないまま過ぎていってしまうのです。
「まだ来ていないものは、すべて不確かだ。今すぐ生きよ」
セネカは、同じ箇所で、こう続けています(訳は筆者によるもの)。
> これから来るものは、すべて不確かだ。今すぐ生きよ。
明日の仕事が、思っているほどつらいかどうかは、まだわかりません。
わからない明日のために、確かにある今日を手放すのは、もったいないことです。
休みの最後の日は、まだ休みです。
その1日を、最後まで休みとして味わいきることが、セネカの言う「今すぐ生きる」ことなのです。
ここからは、セネカの考え方を、休み明けに仕事へ行きたくないときに使える手順にして紹介していきます。
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休み明けに仕事へ行きたくないとき「休みの最後の日」を味わいきれば気持ちよく切り替えられる

休み明けの憂うつを軽くするために必要なのは、明日の仕事のことを考えて身構えることではありません。
休みの最後の日を、最後まで休みとして味わいきり、そのうえで短い時間だけ準備をすることです。
休みを味わいきれば、心に区切りがつき、気持ちよく仕事に切り替えられます。
それでは、4つの手順に分けて紹介します。
手順1:休みの最後の日に、楽しみを1つ予定しておく
まず、休みの最後の日に、楽しみを1つ予定しておきます。
・好きなお店で、ゆっくり朝ごはんを食べる
・家族や友人と、近所を散歩する
・観たかった映画を、1本観る
最後の日に楽しみがあると、その日を明日の心配で埋めずにすみます。
休みの最後の日を、「休みのいちばんの楽しみの日」に変えてしまうのです。
手順2:仕事の準備は「夕方の30分だけ」と決める
仕事に戻る準備は、休みの最後の日の夕方、30分だけと決めます。
・明日着ていく服と、持ち物をそろえる
・明日の朝、最初にやる仕事を1つだけ決める
・目覚まし時計を、ふだんの時間に合わせる
準備の時間を決めておけば、それ以外の時間は、仕事のことを考えなくてすみます。
30分の準備が終わったら、また休みの時間に戻ります。
手順3:休みの終わりに「休みのよかったこと」を3つ書く
寝る前に、この休みでよかったことを3つ書きます。
・久しぶりに、家族とゆっくり話せた
・たっぷり寝て、体が軽くなった
・行きたかった場所に、行くことができた
書き出すことで、休みをきちんと味わえたと、自分で確かめられます。
休みに区切りがつくと、気持ちが自然と、次に向かっていきます。
手順4:休み明けの初日は、仕事を軽めに組む
最後に、休み明けの初日は、仕事を軽めに組んでおきます。
・初日は、メールの確認と、たまった仕事の整理を中心にする
・大事な会議や難しい仕事は、2日目以降に回す
・初日は、早めに帰ることを目標にする
休みと仕事の段差を、いきなり飛び越えようとしなくて大丈夫です。
初日を軽めにして、少しずつ仕事の調子を取り戻していけばいいのです。
休みを次の仕事の力に変える、セネカのもう1つの考え方

休みの最後の日を味わいきっても、休みが終わること自体を、もったいなく感じるかもしれません。
でも、休みがあったからこそ、また仕事に向かう力がわいてくる、という見方もあります。
セネカは、心を休めることの大切さについても、言葉を残しています。
ここでは、休みを次の仕事の力に変えるための、セネカの考え方を紹介します。
「心には休みを与えなければならない。休んだ心は、よりよく、より力強くなる」
セネカは、『心の平静について』第17章で、こう書いています(訳は筆者によるもの)。
> 心には休みを与えなければならない。休んだあとの心は、よりよく、より力強くなって立ち上がる。
休みは、仕事から逃れるためだけの時間ではありません。
しっかり休んだ心は、休む前よりも、よりよく働けるようになる、とセネカは言います。
長い休みのあとで仕事に戻るのは、たしかにおっくうです。
でも、その休みで蓄えた力は、休み明けの仕事の中で、きっとあなたを支えてくれます。
休み明けは、充電を終えた心で、新しく始めるときなのです。
まとめ:休み明けに仕事へ行きたくないときは「休みの最後の日」を味わいきってみよう!

最後に、この記事のポイントをまとめます。
休み明けに仕事へ行きたくないのは、休みのうちから心が明日の仕事に行ってしまうから
休みの最後の日が、明日の心配で埋まってしまいます。
休みと仕事の落差が大きいほど、戻るのがつらくなってしまいます。
セネカは「生きることのいちばんの妨げは、明日を当てにして今日を失うことだ」と書いた
これから来るものは、すべて不確かだ。
今すぐ生きよ、とセネカは書いています。
最後の日に楽しみを予定し、準備は30分だけにして、初日は軽めに組む
休みの最後の日に、楽しみを1つ予定しておく。
仕事の準備は、夕方の30分だけと決める。
休みの終わりに、休みのよかったことを3つ書く。
休み明けの初日は、仕事を軽めに組む。
休み明けに仕事へ行きたくないと感じるのは、それだけ休みを大切に過ごせた証拠です。
あなたが、休みの最後まで心から楽しみ、すっきりした気持ちで新しい日を迎えられることを、心から応援しています。
同じように仕事に悩むときに役立つ記事です。


セネカの本を読んでみたいあなたへ
この記事で紹介した言葉は、セネカの『人生の短さについて』に収められています。
日本語訳は、訳者の違う2冊があります。
参考文献
- セネカ『人生の短さについて』第9章(英訳:John W. Basore 訳 “On the Shortness of Life”、Wikisource https://en.wikisource.org/wiki/On_the_shortness_of_life)
- セネカ『心の平静について』第17章(英訳:Aubrey Stewart 訳 “Of Peace of Mind”、Wikisource https://en.wikisource.org/wiki/Of_Peace_of_Mind)
